平成28年度事業報告

平成28年度事業報告

事業の総括

母子及び父子並びに寡婦福祉法への改正により、北九州市母子寡婦福祉会(以下「会」という)と北九州市立母子・父子福祉センター(以下「センター」という)では、28年度も父子家庭に対して就労と子育ての支援をしました。

 北九州市の受託福祉事業や会の自主福祉事業を行う中で、親子のふれあいや寡婦との交流が出来ました。又、父子家庭の参加も少しずつですが増えつつあります。

28年度は新たに北九州市より面会交流事業を受託しました。面会交流とは離婚や別居で親と離れて暮らす子どもが、定期的に親と会って交流することですが、自分たちだけでは子どもの面会を実施できない場合に、支援員が父母の間に立って「付き添い」や「受渡し」などの支援を行うものです。

 受託福祉事業は「市政だより」で参加者を募集しています。その参加者に対して、会の主旨説明や活動の紹介をして会員への働きかけをしていますが、なかなか会への加入とはなりません。全国的にひとり親家庭が年々増えてきています。北九州市も例外ではありません。ひとり親家庭の方が会に対して望むことを把握し、今後の会の活動や会員獲得に活かしていきます。

28年度も、ひとり親家庭等日常生活支援事業のチラシを北九州市内の全保育所に配布し、制度の周知と利用の広報に努めました。又、家庭支援員を増やし支援の要請に応えられるようにしました。

4月にこれまでの子育て支援施設「ころころ」をリニューアルし「ころころ保育園」として開園しました。開園当初は利用がほとんどない状況でしたが、1年経過すると登録人数は15人となりリピータも増えてきました。

 福祉活動を実施するための費用を収益事業で賄っていますが、厳しい経済状況の中年々収益が減収しています。これまで通りの会の運営では、支援活動を継続的に実施していくのが難しくなりつつあります。今後も北九州市や社会福祉協議会、関係機関のご理解ご協力を頂きながら、ひとり親家庭及び寡婦の支援活動を進めていきます。

事業別の推進状況

  1. 指定管理事業

    1.北九州市立母子・父子福祉センター事業

     就業支援講習会はじめ一般相談、プログラム策定事業、ふれあい事業等の利用件数の年間数値目標を9,500人(件)とし各種事業を実施しました。

     28年度の就業支援講習会は、当初の24講座に「調剤薬局事務(昼)」を追加し25講座行いましたが、受講者数は27年度を下回りました。これは、介護福祉士受験対策、医療事務、調剤薬局事務講座の受講生が減少したことが要因です。

     しかし、一般相談、プログラム策定事業関係やメールマガジン登録者及び配信件数の増加等により、下記のとおり11,323人の利用実績となり数値目標を達成しました。

     プログラム策定事業について28年5月開設の「ウーマンワークカフェ北九州」に、8月からキャリアカウンセラー1名を常勤させ就職相談を行ったことが、相談者が大幅に増加した要因です。

    ≪詳細については別紙≫
    (内訳) 27年度 28年度
    ①一般相談件数 1,488件 1,732件
    ②法律相談人数 75人 83人
    ③プログラム策定人数 164人 265人
      〃  延相談人数 551人 877人
    ④就業支援講習会延受講者数 4,575人 4,238人
    ⑤ふれあい事業 616人 554人
    ⑥その他延利用者数 2,546人 3,574人
    10,015人 11,323人

    2.北九州市立藍島保育所事業

     28年度は前年度からの在籍園児3名でスタートし、その後5月と10月に2歳児が1名ずつ加わりました。春の親子遠足では友だちや保護者との交流を深めました。島内や海での自然体験や「ふるさと運動会」の練習等、戸外で積極的に身体を動かしました。一人ひとりに寄り添いながら個性を大切にして、園児の発達に応じた保育に視点を置きました。

  2. 受託福祉事業

    1.母子家庭関係事業(母子家庭等交流推進事業)

    • 「ひとり親家庭ふれあいバスハイク」は福岡空港と九州国立博物館へ行きました。
    • 「ひとり親家庭と寡婦のふれあいスポーツ大会」は、11月に浅生スポーツセンターで行いました。寡婦と共にゲーム形式のスポーツを楽しみ、健康づくりと交流を図りました。
    • 「ひとり親家庭ふれあいクッキング」は2月にウェルとばたの調理室で、小学校給食調理員に指導していただき給食の人気メニューを作りました。

    • 「ひとり親家庭バーベキュー大会」は3月に響灘緑地グリーンパーク内にある地産地消カフェで開催し、バーベキューの後ポニー広場やサイクルボード等を親子で楽しみました。

    2.ひとり親家庭等日常生活支援事業

    • ・ひとり親家庭や支援員宅、研修場所に家庭生活支援員を派遣し、子育て中のひとり親家庭や寡婦を支援しました。また、ひとり親家庭等日常生活支援事業のチラシを北九州市内の保育所に配布して周知に努めました。29年度に向けて家庭生活支援員を募集し増員を図りました。

    3.母子福祉資金等償還金収納事務委託事業

    • ひとり親家庭等への貸付金の償還の事務を2名の償還職員が行っていますが、滞納者への貸付金請求と返還に苦慮しています。
  3. 自主福祉事業

    1.ふれあい行事

    • ソフトバンク野球観戦は7月と9月に2回実施し、みんなで力いっぱい応援しました。
    • 親子クリスマス会は12月に母子部企画により母子・父子福祉センターで開催。親子で新聞紙を使ったクリスマスリース作りを楽しみ、手作りカレーとサンタのプレゼントで親子がふれあいました。
    • 寡婦研修は、佐賀市で行われた全国・九州地区母子寡婦福祉研修大会  終了後、武雄と唐津に行きました。佐賀県の重要文化財「鯨組中尾屋敷」などを見学し交流と親睦を深めました。

    2.各地区の事業

    • 北九州市内7地区がバスハイクや地区独自の企画を行う等、会員相互の交流ふれあい行事を実施しました。

    3.ころころ保育園

    • 平成28年4月1日に、子育て支援施設「ころころ」をリニューアルし「ころころ保育園」として開園しました。開園当初は、一時預かりの子ども一人だけでしたが、1年経過すると登録人数は15人となりリピータも増えてきました。今後も保育士二人と協力し合いきめ細かい保育を心掛け、利用者を増やすため広報活動に力をいれていきます。

    4.無料職業紹介所事業

    • 母子・父子福祉センターの就業支援事業と共に実施し、企業の登録や就業促進をしていますが、今後の事業の展開の検討が必要です。

    5.北九州市母子寡婦福祉研修大会 (北九州市の補助金事業)

    • 6月に戸畑市民会館中ホールにて開催。大会参加者が年々減少しており、これまでの大ホールから中ホールへと会場を変更しました。「脳が喜び、笑顔とコミュニケーションが生れる」と題しての講演や、楽しい吹奏楽5重奏に合わせみんなで歌い、楽しい時間を過ごしました。

    6.各種研修会等

    • 10月に佐賀県にて全国母子寡婦福祉研修大会・九州地区母子寡婦福祉研修大会があり、厚生労働省による行政説明を受けた後、全国の母子会の活動状況を共有しました。
      九州地区母子部長会議や北九州市母子部会議で母子部の活動や活性化について検討しました。全国の母子部長会議は日程の都合で今年度も参加できませんでした。
    • 九州地区母子部長会議や北九州市母子部長会議で、母子部の活動や活性化について検討しました。
    • ひとり親家庭等日常生活支援事業の家庭生活支援員の研修は、保育にかかわる研修や人権及び個人情報保護など、34.5時間の研修を行いました。
  4. 自主収益事業

    1.売店

    • 経営2店舗 (小倉北・市立八幡病院内)

    2.食堂

    • 経営1店舗(年長者大学校穴生学舎内 喫茶‘たんぽぽ’)

    3.公衆電話(19台)・飲料水自動販売機(17か所)設置

    4.若戸大橋通行券・切手ハガキ・たばこ販売

    5.(株)ホリウチ・ちかまつ商店・㈱母子福祉増進会等の還元金協力会社の商品販売

    上記の事業収益により、ひとり親家庭及び寡婦の支援事業をしていますが、

    厳しい経済状況の中収益が減っています。母子家庭の母や寡婦の就労の場として、また、活動資金づくりのため頑張っています。

その他

  1. 他団体からの支援や協力寄付等
    1. 4月に小文字ライオンズクラブのの招待で、岡垣町の“ほっこり農園”でマイ箸作りと手作りソーセージを体験し、昼食は八幡屋でバイキングを楽しみました。
    2. 10月に国立夜須高原青少年自然の家より“夜須高原スマイルキャンプ”の招待がありました。雨のため林間ボブスレーの予定が屋内のレクリエーションに変わりましたが、思いっ切り体を動かし、たくさんの笑顔が出ていました。2日目の麺打ち体験では自分たちで作った麺をラーメンで美味しくいただきました。
    3. 11月にSSAパラグライダーチーム舞鳶(ぶっとび)の招待で、“平尾台自然の郷”でパラグライダーを体験しました。
    4. 一般財団法人余慶会(コスモス薬局)が50万円の奨学金給付事業を実施。ひとり親家庭の会員に声掛けし、大学等の入学希望者が応募し内1名が採用されました。
    5. 北九州プロバスクラブより賛助金寄付3万円の授与
    6. 共同募金からの配分金の授与
    7. 水の(株)タカギよりスポーツ大会景品の寄付
    8. 北九州市社会福祉協議会よりソフトバンク野球観戦

    上記たくさんの団体からのご支援をいただきました。

  2. 情報提供等広報活動等
    1. 北九母子会報発行。 (68号・69号)
    2. ひとり親家庭日常生活支援事業の分かりやすい利用のチラシ保育所等へ配布
    3. 母子・父子福祉センターの講座、相談等の日程と募集案内パンフレット発行
    4. プログラム策定の紹介チラシ(裏面母子会チラシ)作成配布
    5. ホームページ(母子会と母子・父子福祉センター)
  3. その他
    1. 個人情報の適切な保護管理に努め、母子・父子福祉センター利用者や団体会員の名簿等の取扱いを厳守し、職員や支援員・役員に守秘義務の徹底を行いました。
    2. 苦情解決責任者と第三者委員を委任し、解決に努めています。

平成28年度 行事・活動 報告

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