事業の総括
北九州市は平成27年度より「元気発進子どもプラン第二次計画」を作成し、ひとり親家庭に対しても就労と子育ての両立ができるように、保育時間の延長や「高等職業訓練促進給付金」に「ひとり親家庭の自立応援事業」での給付金を増額するなど、子育て支援施策が大幅に充実されました。母子及び父子並びに寡婦福祉法への改正により、北九州市母子寡婦福祉会(以下「会」という)と北九州市立母子・父子福祉センター(以下「センター」という)では、父子家庭に対しても就労と子育ての支援をしました。
また、親子のふれあいや寡婦との交流、各地区の会員親睦行事など、ひとり親家庭の親子や寡婦のホッとできる時間づくりの行事を実施しました。新たに、青少年課の依頼で再婚を考えるセミナーを実施し、ひとり親家庭への新たな出会いの場づくりをしました。母子部主催行事は母子部役員がアイデアを出し合い、体験型や自然の中での行事に取組みをしました。
北九州市母子寡婦福祉研修大会は7区の区長と区社協会長をお招きして本部と各地区合同で実施しました。全国・九州地区母子寡婦福祉研修大会はひとり親家庭等の就労や子育ての体験発表と厚生労働省への要望請願を行う中で、新ためて会活動の必要性を感じ、平成30年度の北九州市での九州大会開催に向けての決意をしました。
北九州市立藍島保育所は新入園児がなく5名でしたが、地域の皆さんや小学校の協力で島ならではの環境を活かし、個性を大切にした愛情のある保育で成長し、2名が卒園しました。
ひとり親家庭等日常生活支援事業のチラシを北九州市内の全保育所に配布し、制度の周知と利用の広報をすると共に家庭生活支援員の増員をしました。
会の行事やセンターの事業を通じて会員の増加に繋がるように努力した結果、少しずつ入会者は増えてきましたが高齢寡婦や子どもが巣だった後の母子会員の継続が難しい等で会員の減少が続いています。
ひとり親家庭等への福祉活動を実施するための収益事業は、年々減収の状況です。若松区役所内の売店とレストラン「かっぱ」は契約満了となり、従業員の継続就労希望がなく、売り上げ実績を考慮して再出店の希望をしませんでした。また、携帯電話の普及で公衆電話の収益は少なく、飲料水等の自動販売機の設置を行政等に依頼していますが、他団体との競合でそれも厳しく、収益も減少しています。
時代の大きな変化により、今まで通りの会の運営では支援活動を継続的に実施していくのが難しくなっていますが、北九州市や社会福祉協議会、地域や関係機関のご理解とご協力を得ながら、ひとり親家庭及び寡婦の支援活動を充実できるよう団体の運営を進めています。